*歌いながら*~続・乳がん闘病記~

2011年6月10日に、乳がんの告知を受けました。このブログは、乳がんの手術を受ける直前から受けた時、その後の闘病記です。 前ブログ→http://singinginthesun.seesaa.net/

タグ:がん

こんにちは、皆様。

「来るだろうな」と思われていた日が、ついに来てしまったのか、
「来ないだろうな」と思われていた日が、ついに来てしまったのか。

フリーアナウンサーで、歌舞伎役者市川海老蔵さんの妻、小林麻央さんが、亡くなられました。
こう……、分かるんですよね、周りの人がどう感じているのか、というのが。
「触れない方が良いのかな、それとも、触れた方が良いのかな……」というような、
逡巡した感情を受け取ってしまいます。

実際、私も何故だか分かりませんが、訃報を見た後から、左胸のリンパが痛くて堪りません。
じわじわチクチク、まるでそこに「傷があること忘れんなよ! けっ!」って、
言われているかのような、ちゃぶ台ひっくり返したくなるような勢いで、痛みを感じます。

***

「人生は一度きり」。

どうして、この一言は「ふつうのひと」の心の中に、根を張ってくれないのでしょう。

がんサバイバーは、毎日この言葉を有り難く思って、生きているものだと思っています。

私ももれなく、有り難く思っています。

そして、自戒を込めた意味でも、この言葉を使います。

「人生は一度きり」だから、一生懸命、後悔しないように生きよう。

生きるのは怖いでしょう。

空しいでしょう。

悲しいでしょう。

辛いでしょう。

でも、死ぬことよりもずーーーーーっとマシなのです。

何故なら、「生きているから」。

病気になったから、できないことなどない。

病気になったから、したらいけないことなどない。

何故なら、「生きているから」。

……「生きているから」。

***

小さいお子さんを二人も残して逝ってしまった、麻央さんの心中いかばかりかと思いますが、
でも、彼女は「一生懸命生きた」と思います。

とても、真剣に、ひたむきに。

赤の他人が言えることではないのですが、彼女は、「花丸の人生」を送ったと思います。

きっと、ご家族から特大の「花丸」を贈られたと、思います。

***

小林麻央さん、闘病、大変お疲れさまでした。

高校時代の同級生で、今も時々連絡を取っている、
男友達が「うつ」を患いました。
職場でパワハラを受けても、真面目に頑張って頑張って、
頑張った結果、「うつ」と診断されたとか……。

私は、別の精神疾患を患っておりますが、
一時期「うつ」だったこともあって、男友達の状態が、
手に取るように分かりました。

「もう頑張れない」「これ以上やったらまずい」と思って、
彼は先月15日に退職したのですが、昨日、
「お昼とカラオケに行きたい」と言われたので、行ってきました。

あ、勿論、彼氏にも相談し、公認で行きましたよ。(;´∀`)

お昼を食べながら、色々な話をしている時に、
「がんって分かった時、うつにならなかった?」と、聞かれました。
私は、「見つけた時は落ち込んだよ。でも、乳がんは、
早期発見なら『余命何年』とかっていう病気じゃないから、
うつになったって感じではなかったよ」と答えました。

ずっと低空飛行の精神状態なので、「うつ?」と聞かれると、
「違うんじゃないかなぁ」と思ったのです。

彼の、そのまた友達が「うつ」を患っているという話で、
「全く同じ思考回路になっていて、緋冴。さんが教えてくれた、
『病気に思わされている』って言う感覚を、思い知らされたよ」と、
本当に衝撃を受けたようでした。

死にたい。
消えたい。
死んでも誰も悲しまない。
何で生きてるんだろう。
存在自体をなかったことにしたい……。

これらは全て、病気が考え方までも支配しているからで、
自分自身が、心底そう思っているのではないんですよね。
だから、「自殺する動物は、人間だけなんだよ。言葉とか、
文明とかが発達しすぎて、余計なことを考えるようになったから、
ただ『生きる』という、本来簡単なことが、出来なくなるんだね」と。

カラオケにも行きましたが、その頃には、楽しそうにしてくれました。
「腹式呼吸が、よく分からない」と言っていたので、ちょっとだけ、
そのコツを教えてきました。(*´∀`)

抱え込むことはないんですよね。
辛い時は、「辛いんじゃ、ボケ!」と、叫んでも良いんですよ。
日本人は、我慢するのが美徳という傾向がありますが、
我慢と辛抱は違います。

自分の心の叫びに、敏感になって欲しいです。
誰にでも。

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昨夜。
母が見ていたドラマを、見ていて。(位置関係が前後です)
ちょっとイラッと来たので、記事に上げたいと思います。

がんは、必ず死ぬ病気じゃないよ!ヽ(`Д´#)ノプンプン

誰のどのドラマとか、言うのも嫌なのですけど。
題材が題材だけに、仕方ないのかも知れませんけど、
それでも「がん=死」っていう構図を作られているのが、
腹が立って仕方なかったです。

某葬儀屋のドラマです。
某アイドルが主演です。

確かに、発見が遅れれば、必ず命に関わる病気です。
でも、最近は「がんサバイバー」と言って、「がんを克服」し、
「再発を予防しつつ、社会復帰を目指す」人が、
昔に比べてうんとうんと増えてきました。

みんな、この「がんサバイバー」になるために、
日々色んなことに注意し、留意し、頑張って生きてるのに、
それを「がん=死」という、端的な構図で描いて欲しくないです。

むしろ、「端的な構図」でしか描けないドラマなんて、
見たくもないし、制作して欲しくもないですね。(#゚Д゚)ノ☆バンバン

浅はか。

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神よ、
変えることの出来るものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることの出来ないものについては、
それを受け入れるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、
変えることの出来るものと、変えることの出来ないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。


ラインホルト・ニーバー

私は仏教徒ですけど、学生時代にゴスペルを学んだ影響で、
時々キリスト教(どっちか分かんないけど)の考え方に、
共感することがあるんですが、これもその一つ。
「ニーバーの祈り」で検索すると、出てきます。

実は、主治医のパソコンの、スクリーンセーバーに、
時々出てくる言葉たちなのですけどね。(;´∀`)
「聖書の一節ですか?」って聞いたら、「ニーバーの祈り」って、
教えてくれたので、検索してみました。

これね。
これ、すごいですよね。
自力で変えられることと、自力で変えられないこととを、
自力で分ける知恵と力を、与えて欲しいと言っているのですよね。
(↑私の解釈ですよ!)

主治医は、主治医のところに通ってくる、がん患者のために、
この言葉を掲示してくれているのかなーって、思いました。

受け入れて、前に進んでいく力。
受け入れずに、藻掻く無駄な時間。

自分の気持ち次第で、「与えられる」時間も決まるのかしら。

そう考えて、もっと勉強しなきゃって思いました。
色々。
がんについても、放射線治療についても。
ライブに行くためには、勉強しなきゃいけないと思います。

生きるために。

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